私の知っている「世界五大宗教」について (第六回)

日に日に秋も深まっていく今日この頃ですが、皆様お元気でしょうか?朝晩も段々夏時期に比べ、徐々に冷えて参りました。さあ、この「世界五大宗教」についてのブログも第六回を迎え、いよいよ我々日本人にとりましても世界五大宗教の中で最も造詣が深い「仏教」について取り上げたいと思います。すでにご存じの方も再認識するため、今一度ご拝読いただけたらと思います。

まずは「仏教」の開祖は釈迦・釈尊(ゴータマ・シッダールタ)ですが、元々は釈迦族の王子であった彼を“釈迦族の聖者”という意味で 釈迦牟尼 と称されたりします。伝承によると彼は王宮での生活そのものに疑問を感じ『老・病・死』の苦しみを脱する法を見出すために出家します。そして自己の修行として苦行を続けるのですが、身体を痛めるだけでは悟りへとは通じないと見切り、菩提樹の下で瞑想による因果の道理を洞察して遂にブッダ(目覚めし者)となります。なお悟ることを「迷いの火が消える」という意味で涅槃(ニルヴァーナ)といいます。

「仏教」の『救いのシステム』は宗派・教義によって様々ですが、煩悩を克服して輪廻世界と呼ばれる『苦』が続く現世(前世や来世)から仏道へと解脱して、教えの最終ゴールである涅槃へと成仏する考え方は大きく共通したシステムと云えるでしょう。その為にも仏・法・僧(三帰依)に帰依して、自利の行のみならず、利他の行も重んじて大乗の道を自覚的に歩む菩薩業を実践していきます。あらゆる物事に相互関係があると認識して、とらわれない心「空」を心掛け、その智慧「般若波羅蜜」をもって人に施し、戒を守り、苦難に耐え、日々努力し、精神統一することこそ菩薩の目標(六波羅蜜)としています。こうした修行の最終目的は釈迦と同じく「ブッダ」になることで、これを「成仏」といいます。これは無限の転生を経たのちの“ゴール”といえるでしょう。

釈迦はこの「苦」から始まる煩悩、いわゆる病気を診断し ①苦諦(宣告) ②集諦(特定) ③滅諦(治療目標) ④道諦(処方箋) を『四諦』として明らかにしたのち、道諦で説かれた処方箋、『八正道』とは生活の上でコントロールすべき道の事で、①正見 ②正思 ③正語 ④正業 ⑤正命 ⑥正精進 ⑦正念 ⑧正定 を指し、出家修行者はこの八正道を実践します。在家修行者も五戒を順守するように説かれています。

こうしてインドから発祥した「仏教」は紀元前後からシルクロード経由で中国に伝わり、およそ1000年間にわたって沢山の仏典が翻訳され、次第に正確な教理が理解されるようになって、学問僧たちが、どの経典のどの教えが最も大事な教えであるかを一生懸命論じましたが、日本には、いよいよ6世紀に南都六宗による学問仏教、9世紀には最澄が“法華経”を根幹とする天台宗を開き、空海は“密教”を真髄とする真言宗を開きます。また、さらに時代を経て13世紀になると栄西や道元の“禅”、法然や親鸞の“浄土信仰”、日蓮による“法華信仰”が次々に日本において大成を極めます。以来、日本国内で『日本仏教』は ①密教 ②禅 ③浄土信仰 ④法華信仰 の四種で実践されています。

このように「仏教」はインドの地より中国を経由し、はるか東方の地、日本へと伝えられ、体系づけられた宗教といっても過言ではありません。政治では明治になるまで幕府に加護され、全国民衆を把握管理するために、寺院による檀家制度を設け、国内ほとんどの方が仏教徒であったという歴史上の事実も否めません。こうして日本国内では80パーセント以上の方が「仏教」を信仰しているといえます。これは余談ですが、ほとんどの皆さんが食事する前「合掌」する作法も、仏教徒だからする作法、親から教えられてきた作法に違いありません。結構、認識されていない方も多いかもしれませんが・・・。(苦笑)

さて、今回ご紹介した「仏教」について如何でしたか? 初耳なことも知っていたこともあったでしょう。でも、こうして再度学んで知っていくことこそ、これからの私たちの生き方にも通じていく大事なことだと思います。興味・関心が湧いた方、弊社まで、どんどん質問や疑問などをお知らせください。私自身、調べて分かりやすくお答えします。

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