日本人家族の象徴『家紋』について

皆様、如何お過ごしでしょうか?ニュースを見れば、この間の台風により千葉県周辺が大変な被害に見舞われております。大規模な停電の影響で、お年寄りが熱中症で亡くなっておられるみたいです。謹んで哀悼の意を表します。さて世界五大宗教も一区切りしましたので、今回は「家紋」について、私が思うところを綴りたいと思います。この「家紋」についてのご相談も良く承るのですが、改めてお伺いいたします。皆さんはご自宅ご当家の家紋が何の紋様か、きちんとご存じですか?それとも何となく程度しか、ご存じないでしょうか? 今まで聞いたことも考えたこともありませんか?

私は日本における現在のこういう状況、家に対する無関心な意識自体が、非常に嘆かわしく現代社会に警鐘を鳴らすべき事態、いわゆる “緊急事態” であると思っております。何故なら『家紋』は日本古来の伝統や文化、また長い年月をかけ、生活風土から生まれた紋章であり、家族・同族を象徴するシンボルマークです。もちろんその家その家の格式・品位などをあらわす上でも重要な意味もありますし、冠婚葬祭を滞りなく遂行する上でも非常に大きな役割を占めています。いつも日常から、生活習慣の中でお墓参りや仏壇を合掌する際、注意深く観察していれば分かる事ですし、まだご両親がご健在なら真っ先に確認しておきたい事柄です。


ウチの家紋は「丸に梅鉢」という家紋ですが、父親から亡くなる前に確認いたしました。ウチは実家が寺院だということもあり寺紋もあるので、今振り返ってみても、前もって『檀上家の家紋』は何かを確認していて良かったです。今の文化ではなかなか使用する機会が少ないのが現状です。しかし、そこはやはり日本です。何か冠婚葬祭などにまつわる行事ごとでは、とくに礼状などにも家が施主となる場合はもちろん家紋ありで印刷をしますし、袱紗(ふくさ)についても出来るだけ家紋付きのものを使い、家紋の向きなど先方に失礼が無いよう細心の注意を払います。和装する場合も同様に、なるべく紋付羽織袴で日本人のマナーとして、ちゃんと正装して参加するべき行事には心身を引き締めて参ります。

こうした慶弔のイベントごとが、国内ではとくに戦後から現代にかけて、衣食住・文化慣習の欧米化に伴い、「家紋」を使う機会が減ってきた現実は直視せざるをえない悲しむべき事実です。しかし、我々現世代(げんせだい)、現社会人(げんしゃかいじん)が、口伝や史伝により、教育の一環として、この日本古来の「家紋」文化を親から子へ、子から孫へと受け継いでいかないと本当に現実的に無くなってしまう、伝えるモノが居なくなってしまう、あったこと自体が消滅してしまう注意喚起を促さないといけない文化なのではないでしょうか?

「家紋」という紋様は、われわれ日本人が先祖崇拝する意味でも、日本の長い年月を推し量る意味でも、まさに極めて重要なカルチャーの一つではないでしょうか? 八百万の神々と自然とが調和し、文化を織り成してきた我々日本人は、「家紋」の紋様柄でも、特に自然が作り出した植物紋の種類が多く、日本十大家紋と云われる(藤)(片喰)(木瓜)(蔦)(鷹の羽)(柏)(桐)(茗荷)(沢瀉)(橘)といったよく使われている家紋の中でも、圧倒的に植物が多いのが特徴です。鷹の羽以外、すべてが植物紋です。

また、このような紋様は家紋にとどまらず、神社・仏閣などでも見られる神紋・仏紋(寺紋)、会社の社章、大学や高校などの校章、行政(県や市)の県章・市章も日本古来からある伝統文化のたまものです。こうしたデザイン性の見地からも日本家紋の紋様柄は、左右対称・非対称なものも含めて高度なデザインであるということから、あのグッチの有名なデザイン図柄である“モノグラム”のヒントにもなったそうです。こういう日本人としての文化の象徴である『家紋』に自信と誇りをもって、もっと日常に活用していきましょう。大事なこととして子供に正しく教えていきましょう。子供は、きっと家(家族)を大切にする尊厳のある意識の持ち主として、立派な大人へと成長するはずです。先祖が大切にしてきた『家紋』を、我々もずっと大事に継承していきましょう!必ず善い人間形成へと重要な人間力が育っていくはずです。このことを幅広い世代に伝えていきましょう!!それでは次回、お楽しみに・・・。 ※皆様からのお便り、ご意見・ご感想お待ちしております。

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